モンゴルの結婚式事情

独自の風習が残るモンゴルでの結婚

モンゴルはユーラシア大陸の内陸部にあり、南側に中国、北側にロシアとの国境を持つ内陸国家です。
国土のほとんどは高原の草原地域であり、またゴビ砂漠のような広大な平野も広がっています。

気候面では年間を通じて乾燥した空気をしており、昼夜や季節ごとに非常に幅広い温度差が出るということが特徴です。

古くより放牧をしながら移動をする遊牧民としての文化を築いてきた国であることから家畜の数が非常に多く、中でも羊や山羊といった動物は多くの家庭で飼育されています。

歴史的にはキルギスのような「誘拐婚(アラ・カチュー)」といったかなり強引な結婚方法もとられてきたことがあるようですが、現在ではそうした風習もすっかり少なくなり、現在のモンゴルで見られることはありません。

しかしながら現在でも男性が気に入った女性を自分の家に連れてくるという結婚観は根強く残っており、形骸化はしているものの結婚式においては花嫁を花婿が寝室から自分の家に連れてくるという儀式は行われています。

モンゴルにおいては結婚は新たに自分の家庭を持つための重要なライフサイクルとなっています。
これは遊牧民族というスタイル上、生活をする場所は天幕を用いたテントであることから十分な広さを確保することができず、各家族が暮らすためのスペースとして機能していることが関係しているのです。

子供が生まれた家庭では、テントの中に夫婦のためのベッドを二つ並べ、その間の土間に子供が寝るというスタイルをとっています。

そのためある程度大きくなった子供は積極的に結婚をし、自分の夫婦のための天蓋を持って遊牧の生活を続けていきます。

もっとも、現在のモンゴルは首都ウランバートルなどに近代的なビルや建築物を有する近代国家となっており、西洋文化に従った結婚方法がとられることも増えています。

家族とともに行うお祝いの式

モンゴルでは初婚年齢が非常に若く、男性では18~25歳、女性では17歳~23歳の間にほとんどの人が結婚をします。

現在の親世代の人などでは、女性は16歳くらいで結婚しても全く珍しくなかったとされるので、少しずつではありますが晩婚化の傾向が見られていると言えるでしょう。

結婚式の衣装はモンゴルの民族衣装を用いることが多いですが、最近ではウェディングドレスを着用する花嫁さんもいるようです。

結婚手続きは「結婚式宮殿」という専用の公的施設へ行って、家族や友人たちの前で結婚式を行います。
その場で指輪の交換をし、両親からそれぞれの家が家族になったことを認める口上をしたのちに、結婚の法律効果が発生するようになるのです。

その後寺院など宗教施設を列席者で一緒に回ってお参りをし、記念写真を撮って結婚式が終わります。