イランの結婚式事情

イスラム教式の結婚式

イランは人口の大多数をイスラム教徒が占める、世界でも代表的なイスラム国家です。
イスラム教の中にもシーア派とスンニ派など複数の宗派がありますが、イラン国内においてはそのほとんどを占めるのはシーア派です。

日本においては結婚式といえばキリスト教式もしくは神前式で行われるのが一般的ですのであまり馴染みはありませんが、イラン国内においてはそのほとんどがイスラム式により結婚が執り行われます。

イスラム教においては、イスラーム法により厳しく生活における戒律が定められています。
中でも結婚はイスラームにおいて非常に重要な行事として厳しい決まりがあるのです。

まずイスラム教において厳しく定められているのは夫および妻となる人の条件で、基本的にはイスラム教以外の人と結婚をすることはできません。

そのため、もし他宗教の人と結婚をする場合には、結婚のためにイスラム教に改宗をする必要があります。

ちなみにイスラム教においては一夫多妻制が認められているのですが、イスラム圏の国全てが一夫多妻制を法的に認めているというわけではありません。

イランにおいては一夫多妻は法的に禁止はされていないものの、実際に行う時には最初に結婚をした妻から同意がなければならないことが定められています。

法的にはイラン人男性は最大4人までの女性と結婚をすることができますが、女性は同意のあるなしに関わらず1人としか結婚することができません。

さらに離婚に際しては夫側からの一方的な通知によって成立することになっています。

イランにおける結納金に関わる事情

イスラム文化は基本的には極端な男尊女卑思想によっているのですが、現実では必ずしも女性ばかりが不利益を被っているというわけではありません。

他のイスラム圏においてはまた事情が異なっているのですが、イラン国内においては夫から一方的に離婚を申し出ることができる反面で、結婚時に「メフリエ」という結納金についての取り決めをすることができるようになっています。

「メフリエ」とは結婚時に夫が妻の家に対して支払う金銭や物品のことですが、近年では結婚時に直接支払うことはせず「離婚をした時にいくら払います」という契約をかわすことがあります。

このときの金額を莫大な設定にするということもあるようで、離婚をしたとたん夫が財産を身ぐるみ剥がされるということもあるほどです。

近年ではイスラム女性が権利獲得のために活発に動いており、メフリエを自身の教育費や親の介護費として取り決める例も見られています。

結婚式においては「ワリーマ披露宴」という親類や知人を集めた盛大なパーティーが開催されるのが特徴です。
このときに招待する客数は非常に多く、参列をするゲストだけでなく、貧しい人々にも食物を配るといったことがなされます。